一樹:
元々、環境問題ということには興味があったんですか?
亜紗比さん:
そうですね・・・。
私は全然そういう知識とかも無いけど、
やっぱり現地でその人たちの様子を生で見ると、
やっぱり意識が変わりましたかね。
一樹:
その植林ツアーに参加したのも、
何かきっかけみたいなものがあったんですか?
亜紗比さん:
きっかけ・・・。
特にあったかなぁ。
もうその記憶が定かじゃないくらいの…(笑)
一樹:
記憶が定かじゃ無いくらい、「何となく」。
そんな感じですね(笑)
亜紗比さん:
その時仕事を辞めて、”岡崎の市民だより”(愛知県)に、
その植林ツアーの募集が書いてあったんですよ。
仕事も辞めたし「今なら行ける」と思って、「行こう!」と思って行った。
一樹:
ホームステイみたいな感じで、そこで何日か過ごすわけですよね。
亜紗比さん:
そうですね。
あとはNGOオイスカのセンターがあるので、そこで泊まったり。
ホームステイをして、そのホームステイ先のお父さんとお母さんがすごい良くしてくれて。
本当にお金が無い状態で、ボロボロの服をみんな着ているのに、
帰り際に、私にお金を渡そうとしてくれたのには、もうびっくりして・・・。
私だったら自分が困っていたら、自分より裕福な人に「きっとそんなことできない」って思うのに。
この出逢ったばかりの日本人の幸せを願って、
差し出してくれるその思いに感動して、何かサポートできないかなと思って。
一樹:
そのお金は、とても重みのあるお金ですね・・・。
亜紗比さん:
ティウロン村の家族は、
昔のきっと日本のような雰囲気があって。
今の日本の、ちょっと忘れがちなものがいっぱいあって。
一樹:
うんうん。
亜紗比さん:
この前もティウロン村に行った時に、お兄ちゃんが木の実を取って妹に食べさせてあげたりとか。
子供達みんなが支え合っているんですよね。
兄弟で妹の面倒を見ながら。
それで、私にも木の実をひとつ取ってくれて、
一つしかないから自分が我慢して私にくれるんですよ。
一樹:
・・・。
亜紗比さん:
そうやって ”For you” なんですよね。
一樹:
与えることを優先にしている。
亜紗比さん:
うん、そう。
だから私はそうやって与える優しさっていうか喜びっていうのを教わって、
今度は「自分の番だな」と思って。
だから私が今度はあの子達に返したいっていう思いがあって。
一樹:
素敵なお話ですね。
マレーシア・ボルネオ島のサバ州にティウロンという人口100人程の小さな小さな村があります。
でも、その村は水道がなく、雨水だけで生活をしています。
いつもは、雨水をタンクに貯めて飲料水、水浴び、洗濯に使っています。
そんな村に、2001年8月に私はホームステイに行きました。
村の人々はとても歓迎してくれ、私に大切な宝物をプレゼントしてくれる女の子もいました。
お礼がしたいと思い、私の持ち物で何か欲しい物はないか尋ねたところ…
『何もいらない。あなたに出会えたことが、何よりものプレゼントだ』と言ってくれました。
帰り際、ホームステイ先のお父さんと握手をすると、
その手の中にはお金が含まれていました。
日本円にすれば数百円だと思いますが、
それほどまでに重みのあるお金を手にしたことはありません。
自分よりもきれいな服を着て、きれいな靴を履いている私に…
あなたなら、裕福に暮らしている相手にお金をあげようと思いますか?
ボロボロになった子供達の服を一枚買うこともためらい、
生活に困っている人が裕福な日本人に、幸せを願ってお金を差出すのです。
私は涙があふれて受けとることが出来ませんでした。
私は、少しでもその家族と村が住みよい環境になるように
植林の為の募金活動を、2007年の2月から個人で始めました。
そして、この村などへの植林・農村体験ツアーを2008年の7月末頃、
オイスカ中部日本研修センターが協力して作って下さることになりました。
一人でも多くの人に現地の状況を知ってもらいたいという想いと、
何よりも現地の人の優しさに触れて欲しいと思っています。
一本の苗木からいくつもの実が実るように、たくさんの可能性を苗木に込めたいと思っています。
植林をして実が実れば生活の糧になります。
たくさんの苗木が森になれば、雨も降ります。
いつか 苗木に実が実る頃、 離れ離れになっている家族が共に暮らせることを願って…
(河合 亜紗比)
★植林ツアーの参加希望や、活動へのお問い合わせは、
『ティウロン村の笑顔を守りたい』HPへ
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