一樹:
今まで、これだけ長く続けてこられて
朗読中に体験した不思議な体験などありますか?
榊原さん:
私達の長年の友人が亡くなって、
その友人が営んでいたフランス料理店に呼んでいただいた時に、
彼の自画像があったり彼が愛したものばかりが
置いてあるその空間で朗読をした時、
声が出なくなってしまったんですよ。
声が出ないというのは、生理的なものなのか
心情的なものなのか分からないです。
一樹:
へーー!!
杪谷さん:
ありえないですね。
榊原さん:
声がどんどん失われてゆく・・・
そういう感覚を味わった、不思議なものですね。
それから、ついこの間も一樹さんが聞きに来られた時も、
やたら語りがゆっくりになったり、
言葉が中音域でウィスパー気味になって。
それは、自分の体がそうしたいと思っているわけではなくて、
何かそういう方向へ引っ張られているような・・・。
そうすると、当然257回という朗読会の中で
違うものが生まれてきますよね。
そういった経験は結構ありますね。
一樹:
なにか空間という場の力との関係もありますよね。
榊原さん:
そうですね。
空間を支配する何かが自分の中にやってきたりとか。
あとは、照明によっても読みのスピードや
感覚が変わることもありますね。
杪谷さん:
我々は台本通りに・・・という約束事はないんです。
なので、毎回違う雰囲気で出来るんです。
だから、ぼくもライブの感覚を味あわせていただいています。
榊原さん:
それから、恐い経験はありますよ(笑)
一樹:
ぜひ聞かせてください!(笑)
榊原さん:
愛知県の足助の公民館に夏場に開催したときに、
まっくらな中に照明があたるのが、私の方だけなんです。
そうすると、虫が寄ってくるじゃないですか(笑)
一樹:
(笑)
その恐い話ですか!!(笑)
榊原さん:
蚊が寄ってきたり、ブヨが肩から胸へとはってくるわけですよ(笑)
すると・・・顔にもきて・・・・
それで、頬にとまったまま・・・
私は朗読を続けているんですよ。
杪谷さん:
払わないんですよ!!
榊原さん:
私も集中しているので、払うことができないわけですよ。
一樹:
さすがプロですね!!(笑)
榊原さん:
それで、もう耳の方に入ってゆくんで、
さすがに朗読中の手の動きに合わせて払ったんです。
お客さんが一番心配していましたね(笑)
一樹:
(笑)
榊原さん:
お客さんも気になってしょうがなくて、
朗読に集中できないわけですよ(笑)
一樹:
そうですよね(笑)
虫はなんともならないですしね。
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