トモちゃんが目を覚ますと、そこは雲の上でした。
大きなお日さまが空を覆うように輝いていました。
「おひさま、おひさま。私はもう産まれたの? でもなんかへんよ」
とトモちゃんはお日さまに訊ねました。
「やあ、トモちゃん。目を覚ましたのかい? そこは雲の上だよ。
虹のすべり台が途中で消えて、そこに落ちてしまったのさ」
とお日さまは答えてくれました。
その声は園長先生の声でした。
「あらまあ、そうなの」
「でも、それは君が未来ノートに書いたことだよ」
「そうなのね」とトモちゃんは言いました。
「私、未来ノートに何を書いたのか、すっかり忘れてしまったわ」
「そりゃそうだよ」とお日さまは笑いました。
「虹のすべり台をすべって、七色の光に包まれると、未来ノートにかいたことをみんな忘れてしまうのさ」
「でも、まだしゃべれるわ」とトモちゃんは言いました。「赤ちゃんはしゃべれないはずだもの」
「君はまだ、赤ちゃんの体の中に入っていないからね」
「なるほど! まとめるとこういうことね」とトモちゃんは得意そうに言いました。
「私は未来ノートに書いたことは忘れちゃった。でも言葉はまだ話せる。
虹のすべり台から落ちて、お母さんのお腹にまだついていない。でも、雲の上に落ちてツイてた」
「上出来上出来」とお日さまは笑いました。
ふと、トモちゃんが遠くを見ると、何かがやって来るようでした。
白い大きな獣です。それは馬でした。馬が雲の上を走ってくるのです。
トモちゃんの前に、白い馬が止まりました。
「わあ、キレイな馬ねえ」とトモちゃんは言いました。
「あら、まあ!」と白い馬はすっとんきょうな声を出しました。「あなたトモちゃんでしょ? どうしてこんなところにいるの?」
「私ね、どうも虹のすべり台からここに落っこっちゃったみたいなの」
「それはたいへん!」と白い馬は言いました。
「私、お母さんのお腹の中に行きたいんだけど。どうしたらいいのかなあ」
「もう一度、宇宙幼稚園に戻ってやり直すのよ。ここにいては、危ないわ!」
「どうやって戻ればいいの?」
白馬は黙ってしまいました。戻り方を知らないのです。
「そうねえ」とトモちゃんは考えました。「じゃ、お馬さん。私をお母さんのところまで連れていってよ」
「それも私にはできないわ」と白馬は言いました。
「でも、その方法を知っている人のところまで連れていってあげることはできるかもしれない」
「もちろん、それでいいわ」とトモちゃんは答えました。「じゃあ、行きましょう」
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忘れたころに更新される「にじすべ」です。
お話の舞台が交互に変わるので
最初はちょっと戸惑うと思いますが、
だんだん二つの世界の関わりがわかってくるので
ゆっくり読んでみてくださいね。
Posted by lute | 5 月 1, 2008, 10:29:44
対談は日課のように読んでるから
「にじすべ」も早く続きが読みたいって気もあるけど、
徐々に更新される感じが「にじすべ」っぽくてよいかも。
Posted by もな | 5 月 3, 2008, 1:15:51