白馬のユキは全速力で逃げます。
「わー、すごい勢いでおいついてきたよぉ」トモちゃんがは後ろを振り返りながらにこにこ笑って言いました。
「わくわくするねえ!」
「楽しんでないで、しっかりつかまっててよ!」白馬のユキも全速力でかけているのですが、
流れ星チーターは光のようにぐんぐん追いついてきました。
「まてー!!」と流れ星チーターの声が聞こえた瞬間、ユキは突然、猛烈な急ブレーキをかけました。
ききききーっ!!
「うきゃ!」とトモちゃんはまたへんてこな叫び声をあげて、ユキの首にしがみつきました。
顔が半分くらいユキの背中にめり込みました。
ユキは横にスライドして止まると、
勢いをつけて飛んできた流れ星チーターは急に止まることができずに、通りすぎてしまいました。
すぐに旋回して、こちらに向き直ろうとしています。
しかし、スピードが速すぎるので、急に曲がれません。
その隙に、ユキは流れ星チーターが一番曲がりにくい方向に向って駆け出しました。
「ねえねえユキちゃん、そっちは道じゃないよ」とトモちゃんは言いました。
「知ってるわよ。いいから黙ってて」と白馬のユキは言いました。「このまま道を走っていたら、どの道つかまっちゃうわ!」
「おおー、この道どの道」とトモちゃんはくだらない冗談を言いました。
白馬のユキは、雲の道から外れて、雲の急な土手を駆け降りていきます。
流れ星チーターは旋回しながら速度を落としたので、もう急ブレーキでやり過ごすことはできないでしょう。
ユキを追いつめるようにゆっくりと追ってきます。
しかし、ユキは構わないで土手を駆け下っていきます。
ときどき雲が段差になっているので、そこはジャンプしてやり過ごします。
ジャンプするたびに、ジャンプの幅が広がっていきます。
「ユキちゃん、その先って、雲が切れてると思うんだけどなあ」トモちゃんはのんびりと言いました。
まさにその通り!
ユキは全力でジャンプをしました。
雲が切れて、美しい青い海がきらきらと光っているのが見えました。
「あ、地球の青だあ。きれー」とトモちゃんは言いました。
白馬のユキは前脚を必死に伸ばして、雲の対岸に飛び移ろうとしました。
しかし、雲のすき間はあまりに広くて、ユキの前脚は雲に届きませんでした。
「トモちゃん! 私にしっかりつかまってて!!」ユキは叫びました。
「つかまってるよー」とトモちゃんはあいかわらずのんびりといいました。
白馬のユキは空中でバランスを崩し、雲のすき間から下へと落ちていってしまいました。
しばらくの間、獲物に逃げられた流れ星チーターは、舌打ちをしながら雲のすき間の上をぐるぐると回っていました。
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