
MAX:
そうそう、諦めていなかったんです。
それで冬だけは仕事をしない約束で働かせてもらいました。
一樹:
心の広い方だね。
MAX:
でも、その時はお金が無かったんです。
9月くらいですね。
スノーボードのシーズンが、12月スタートなんです。
3ヶ月で約100万円位貯めなきゃいけなくて、
その間は毎日3時間くらいづつの睡眠で、
昼間の仕事をして終わってからキャバクラでバイトをして
お金を貯めたんです。
先ほども出てきたスノーボードのプロのところに謝りに行って、
「あの時は僕どうにかしてました」と。
「もう一回チャンスもらえませんか?」と言ったら、
ちょうどその時にそのプロが、ブランドを立ち上げて
しっかりチームを作っていこうという時期だったので、
「お前、最後のチャンスだぞ」って言ってくれて。
最初は上手く馴染めなかったんですけど、
だんだん時間が経つにつれ馴染んできたんですけれど、
スノーボードは全く上手くなら無かったんですよ。
結局ビビリなんで、思いっきり飛んだりするのが正直怖かったんですよね。
怪我して歩けなくなってる人も見てきたんで。
一樹:
見てしまっただけに怖くなるよね。
MAX:
「僕はプロとしては食っていけない・・・」と自分で考えた時に、
他のプロライダーたちも「MAXは多分プロではいけないな」と察してくれて。
ボスとも話していて、その時にちょうどプロのビデオカメラマンが
いなかったので、「お前やるか?」と声をかけてもらったんです。
「プロをあきらめるんだったら、じゃあカメラマンっていうのが
残ってから、まぁやってみろよ!」って。
「俺はお前にいて欲しいから!」って言ってくれて、
そこからスノーボーダーからカメラマンに転向して。
一樹:
それで映像を作れるようになったんだ!
MAX:
そうなんですよ。
でも、その時もカメラも全く触ったことがなく、
僕らが扱う機械は40万とか50万円するカメラで、
そんなカメラは普通の人が触ったら壊れちゃうじゃないですか(笑)
一樹:
滑りながらも撮ったりするわけでしょ。
MAX:
はい、撮ります、撮ります。
まぁ基本僕は固定で撮ってましたけど。
それで「僕、全然触ったことないですど…」って言ったら、
「とりあえず、東京へ行ってこい!」って言われたんですよ。
シーズン中に東京に行かされ、東京の映像会社さんについて
「時間ないから3日で覚えて!」って言われて。
一樹:
短い期間だね!!(笑)
MAX:
あとは「東京タワーの喜怒哀楽を撮ってきて」って言われて、
「えっ!?何ですかそれ?」みたいな感じで。
Suicaといくらかの交通費を渡され、
「まぁ好きなように行ってきて」って言われて。
一人、平日の昼間にでかいカメラ持った怪しい人が
街中をウロウロしていて、それが僕なわけで(笑)
一樹:
東京タワーの喜怒哀楽をテーマに撮ってきたってこと?
MAX:
はい、東京タワーで喜怒哀楽を
どう表現したらいいか分からないじゃないですか?
一樹:
ボスからの指令だったんだね。
MAX:
そうなんです。
結局一日目は全く撮れず、
2日目からは「このままじゃいけない、とりあえず足でかせごう」と思って、
歩いて色んなところを撮しました。
3日目に作品完成時の試験があって、
そしたら意外と撮れていたんですよね。
その時は何も感じずに撮っていたんですけれど、
モニターでチェックしてみるとみんなが認めてくれて、
その翌日に本番があったんですよ。
ちょうどそのブランドが展示会をやるということで、
「その時がカメラマンスタートだから」って言われていて。
その体験から僕のカメラマン人生は始まって、
「お前ほんと生き生きした顔してんな!」って
みんなが言い出して、その頃からようやく仲間達と仲良くなれたんです。
それから、カメラマンとしての才能がどんどんどんどん伸びていきました。
やっぱり必要とされるとすごく嬉しいんですかね?
一樹:
そうだね。
MAXも褒められて伸びるタイプだもんね。
MAX:
「お前がいないと困るから、ちょっとついてきて」って言われるようになって、
そうしたらプロライダーと色んなところに遠征に行くようになって、
今までプロライダーと一緒に行ってもあんまり滑れないんで、
面白くなかった訳ですよ。
でも、カメラマンとしてなら嬉しくて嬉しくて。
色んなところへ行って、「とりあえず他のカメラマンとは違うことしよう」
と思って、「他のカメラマンのくそつまんない映像なんて俺は必要ない!」
と思って、とにかく他のカメラマンとは違うことをして撮って
「あいつ危ねぇなぁ!」なんてよく言われてたりするカメラマンで。
一樹:
へぇ~。
MAX:
真冬に一人Tシャツ一枚で撮っていたり(笑)
しかも通り名はボンバー北口でした(笑)
一樹:
アッハッハッハッハ(笑)
MAX:
ハッハッハッハッハ(笑)
真冬のゲレンデにみんな厚着をして吹雪いているのに、半袖(笑)
僕だけめっちゃ動くんで熱いんですよね!だから半袖(笑)
一樹:
アッハッハッハッハ(笑)
MAX:
でも半袖でも熱いんですよ(笑)
一樹:
それぐらい夢中になれるくらい楽しかったんだね!
さっきも言っていたように、夢が無いとか目標が無いという人生を歩んできて、
ようやく何か認められるものができたってことだよね。
MAX:
はい
一樹:
それは嬉しいよね。
MAX:
いやぁ、めちゃくちゃ嬉しかったですよね!
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