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幸せ300倍男:杉野 幸三

第2話:目に見えないものの存在

0211

幸ちゃん:
この一つの事故をとっても、ものすごい偶然が重なっていて、
ほんの一、二メートル、僕が前に落ちていたら先生は手が届かなかったし
後ろに落ちていたら子どもたちを巻き添えにしていて、
もっと大きなことになっていたかも知れないし。

何よりすごいのは、この先生は担任の先生じゃなかったっていうこと。
担任の先生はお腹が大きくて産休を取って休んでいたんだよね。

一樹:
へぇ~。

幸ちゃん:
もし担任の先生だったとしたら、頭上から子どもが落ちてきたら
果たして掴めたかな?っていうと、
きっと自分のお腹が邪魔することになるから難しいよね・・・。

自分の子どもを守るために突き飛ばしたかもしれないし。
仮に支えようと思っても支えきれなかったかもしれないし。

一樹:
そうですよね。

幸ちゃん:
本当にタイミングと人と、
先生が掴もうと思ってくれたっていうインスピレーション的なものと、
そんなものが絡み合って、僕はたんこぶ一個で済んだんだよね。

一樹:
なるほど。

幸ちゃん:
そういう事があって、その頃からなんとなくなんだけど、
僕は守護霊みたいなものに守られているのかな?
何か守ってくれている人がいるのかな?って感じ始めたんだよね。

一樹:
その頃からもう?
小学校2年生なりに。

幸ちゃん:
その頃から。

僕のお袋が、どちらかというと
インスピレーションというか霊感が強い女性で。

一樹:
そうなんですね!

幸ちゃん:
僕には一回り上の兄貴がいて、その兄を身ごもっている時に
何故かお袋は毎昼、熱が出たんだって、動けない位熱が出て。

当時は舅(僕の爺ちゃん)、姑(僕の婆ちゃん)と同居をしていて、
まぁ姑さんなんかは随分嫌みをいったらしいんだよね。

だけど本人は本当にしんどいから、動けないからって寝ていたんだけど、
すごくいたたまれなくて、それでその「いたたまれない」っていう気持ちを
自分の母親に話をしたところ、そのお母さん(もう一人の婆ちゃん)が、
自分が信じている宗教の大本山に行ってお伺いを立てたら、
鬼門というところに「火」があると、
「そこに火があるから火を取り除いてお清めしなさい」って言って、
清めた水をもらって持って帰ってきたんだって。

一樹:
はい。

幸ちゃん:
それで鬼門の場所を聞いたところ
当時おやじが戦争から復員して始めていた
染め物の仕事の大きな釜が井戸のところに置いてあって、
そこに火と水があったんだよね。

一樹:
へぇ~。

幸ちゃん:
それが良くないって言うんで、
それを取り除いて、清めてお袋のお母さんが、
その清めた水を口に含んでお袋にブーっと吹きかけたら、
湯気がボーっと立ち上って、熱が一気にひいたんだって。

一樹:
へぇ~!!!

幸ちゃん:
そういうことがあったり、
人魂(火の玉)を見たことがあったりとかっていう
そういうインスピレーションが強いお袋が
「そういう事を体験したんだよ」っていう事を
僕は子どもの頃から聞いていたから、
そういうことが起こるっていうことに全然違和感も感じなかったし。

一樹:
「目に見えないものの存在」っていうのを割と小さな頃から感じていたんですね。

幸ちゃん:
なんとなく感じていたね。

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