
幸ちゃん:
そんな事もあって、僕はすごい運が強いなぁっていうは思っていたのね。
ただ、その時にはほぼ諦めの境地だったの、肝臓に関しては。
それだけ強い運勢を持っていても、
「病気にはきっと勝てないんだろうなぁ!」って思っていたの。
それで、余命一年と宣告される6年前位から
「もうきっと僕は定年するまで、十五年とか二十年とか生きれないだろうな」
って思っていたので、まず自分が死んでもいいような状態に、
家族にはしてあげなきゃと思って。
サラリーマン家庭だから、住むところでの苦労があったら
可愛そうだと思っていたんで、家だけはなんとか確保しようと思って、
それで借家ではなくて、家を建てることに決めて。
家は、嫁さんの親父さんも当時は生きていたんで、
嫁さんの両親も一緒に同居できるようにバリアフリーにして、
越してきてもいいように、
階段も手摺りをつけたりとか、そういった準備をしたのね。
実際には、僕がその後足が悪くなっちゃって、
人の為にしようと思ったんだけど、
結果的に自分が一番楽をして良かったっていう。
情けは人の為ならずとはこういうことなのかなぁって。
一樹:
肝臓が悪かったっていうのは、どういう病気だったんですか?
幸ちゃん:
C型ウイルス性肝炎という病気で、
これが分かったのが会社に入社して最初の健康診断だったんだよね。
僕の高校時代の友達も同じようにC型ウイルス性肝炎にかかっていることが分かって、
それが入社前だったんで、彼はすごく大きな有名な会社に内定が決まっていたのに、
取り消されちゃったんだよね。
一樹:
そうなんですか。
幸ちゃん:
だから分かるタイミングによってね・・・。
一樹:
C型ウイルス性肝炎というのは、
何が原因でかかってしまう病気なんでしょうか?
幸ちゃん:
原因はほとんど特定されていないんだけど、
その感染経路が血液感染ていうところまで分かっているのね。
一樹:
はい。
幸ちゃん:
だから今であれば、汚染された血液は使わないとか
注射針は回さないっていうのは鉄則になっているけど、
昔は献血されてきた血液だってウイルスの特定まではされていなかったから
輸血したが為にかかった人もいるだろうし、
集団予防接種で注射針を回し打ちしたが為にかかった人もいるだろうし。
僕は多分お袋からもらったんだけど、
母子感染は基本的に無いんだって。
お腹にいるだけではならないらしいの、何故かは分からないけど。
一樹:
はい。
幸ちゃん:
兄弟三人C型肝炎で、それはみんなお袋を筆頭にしもやけ症で。
しもやけになって、痒くなった患部を糸でぐるぐる巻きにして血を止めて
そこに待ち針をさして、うっ血した血を出すんだよね。
黒ずんだ血なんだけど。
そうすると滞っていた血液が流れるようになるんで、
メンテナンスしていると少し痒みが軽減するのよ。
一樹:
そのような話、聞いたことがあります。
幸ちゃん:
その時に、お袋がやった針をそのまま消毒せずに子どもたちは使っていたから、
だから注射針をまわすのと全く同じ原理でもって
きっと感染したんだろうな、と思っている。
お袋はC型肝炎かもわからないうちに死んじゃったから。
一樹:
そうなんですね。
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