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サンマーク出版 編集長:鈴木七沖

第7話 杉浦誠司の『夢 ありがとう』

一樹:
因みに、鈴木さんにとって杉ちゃんの
作品で想い入れのあるのはありますか?

鈴木さん:
そうですね。
名古屋で行われた杉ちゃんの個展に初めて行った時に、
いろいろな作品があったんですけど、
『いのちをしる』というひらがなで「創造」の『創』が印象的でした。

「いのち」って人間の手では作れませんし、
「神様がいたら…」って言ってしまうと宗教くさいですが、
ある大いなるものの中で人間は生かされている実感が僕にはあるんです。

いのちを知るということは、
その大いなるものを敬うことにつながると思う。

それが、僕が今まで担当した、
自死で親を亡くした子どもたちの手記集『自殺って言えなかった。』や
絵本『いのちのまつり』の作者・草場一壽さんなどとの出逢い、
自分が味わった家族の死別体験なんかとも重なってしまって、
杉ちゃんの作品……「いのちをしる」というのが
「創」つまりクリエイトするということなんだという作品を見たとき、
ぞぞっと鳥肌が立ったんですよ。

「いのち」を知ることも大事なんだけど、
「いのち」を与えられ、人生を含めた丸ごとを創造してくということは
忘れてはいけないことだと思うんです。

僕たちが生きているということは、
つまり創造してゆくことなんですね。

じゃあ「創造する」ってことは何かっていうと、
お金や地位や名誉をゲットすることではなくて、
魂が肉体に宿って、長い長い人生の中で
生かされていることを実感させられたりとか、
それぞれ一人ひとり目的があるでしょうけれど、
共通の目的は魂の筋力をレベルアップさせることやと僕は思っています。

その目的を達成させるために、やっぱり創造してゆくことだと思うんですよ。
そういうことが、この字の中にすべて含まれているような気がして。

本当はこのストラップが欲しかったんですけど・・・。

杉ちゃん:
(笑)

鈴木さん:
まぁ、「夢・ありがとう」しかなくってね・・・。

一樹・杉ちゃん:
(爆笑)

鈴木さん:
ちょっと話は脱線しますが、
杉ちゃんにも話したんですけど、
日本には4700社ぐらいの出版社があります。

一樹:
そんなにあるんですか!?

鈴木さん:
あります。
大手には1社で百人近い編集者がいるところもある。
だから、合わせると何万人もの編集者がいる中で、
売れる著者には皆が群がるんですよ。

僕たちの業界ってね、売れた本の周りに似たようなものが並ぶんです。

だけど、僕はあまりその図式には興味がなくて、
やはり編集をやらせていただく以上は
僕にしかできない仕事をしたいですし、
ほんとうに大事なものこそ
息子たちの世代に残していきたいと思っているので。

杉ちゃんの「めっせー字」は、まさしく普遍的で動じなくて、
たぶん杉浦誠司が死んでも、杉浦誠司っていうのは忘れられても・・・。

杉ちゃん:
アッハッハハハ!!(笑)

鈴木さん:
いや、そういうものってあるんですよね。
時を経ても変わらないものって。

だから、「めっせー字」の可能性って大きいですよね。

で、これを例えば家族でも仲間でもいいですけど、
何人かで集まっている時に、『夢・ありがとう』がポンってあるだけで、
いろいろな話ができるのがすごいですよ。

そういうものって今、なかなか無いですよね。
そこで、「俺の夢ってさぁ・・・」とか、
「ありがとうって何だろうね」って。

一樹:
実際に僕たちも、杉ちゃんとのポストカードを販売させていただく中で、
「めっせー字」の影響力はひしひしと感じています。

先日も、結婚のプロポーズをされた女性が、
このポストカードで結ばれましたとか。

お父さんとうまくコミュニケーションが取れなかったという娘さんが、
このポストカードに興味を持ってくださったことがきっかけで、
家族で会話生まれて、絆作りのきっかけになったそうなんですね。

鈴木さん:
へ~!!
いい話ですねぇ・・・。

一樹:
そうですよね。

鈴木さん:
そうやって皆で、普段言えないようなことが、
不思議と出てくるんですよね。

一樹:
だから、ツールにもなりますよね。
杉ちゃんの作品は。

鈴木さん:
僕が尊敬している心の師匠の一人、
伊勢の中山靖雄先生の言葉で、
『出会いを通して自分に出で会う』っていうのがあるんです。

だから、杉ちゃんはこれからが大変ですよ。
この本が出ることによって、いろいろな出逢いがあるでしょうから。

その度に自分と出逢っていって、
自分のいいところ、悪いところがどんどん見えてくるんで。

逆に喜んでいられないかもしれませんね(笑)
本に合った生き方をしないといけないですから。

杉ちゃん:
う~ん!

鈴木さん:
女遊びだめ!!(笑)

杉ちゃん:
それ、カットカット!!(笑)

一樹:
(爆笑)

鈴木さん:
(笑)
でも、冗談抜きで、本を出すって実はとっても大変なことなんですね。
だから、出逢いを通して杉ちゃんがどんどん自分に出逢って、
自分の中の修行として絶対に天狗にならないように・・・(笑)

このあいだ杉ちゃん宅に電話をして、
奥さんに代わってもらって。

「もう、いい気になったらお尻ペンペンして下さいね」って(笑)

杉ちゃん:
(爆笑)

鈴木さん:
それはそれでね、杉ちゃんもいろいろな体験になるでしょうから。
でもね、本当に素敵な本になりましたよ。


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ディスカッション

One comment for “第7話 杉浦誠司の『夢 ありがとう』”

  1. インタビューでも話しましたが、
    「共有できる要素がある」
    これは杉ちゃんが生み出す
    「めっせー字」の強みでしょう。

    これからも、じわりじわりと広がっていくでしょう。

    担当編集者としても応援しつづけます。


    Posted by 七沖 | 1 月 2, 2009, 18:07:24

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