鈴木さん:
次はこの『集中力』ですね。
まず、作り方としては『「原因」と「結果」の法則』と同じように、
原書の版権が切れている作品なんですね。
一樹:
はい。
鈴木さん:
この著者のセロン・Q・デュモンさんというのは、
実はウィリアム・ウォーカー・アトキンソンという本名なんですけど、
本当に面白い経歴をお持ちの方なんですよ。
弁護士として成功していたものの心身を病み、
その時の体験をもとに精神医学や東洋思想、
ビジネス、人間関係など幅広い執筆活動を行い、
じつに100冊以上の著作を5つのペンネームで書き残している。
この『集中力』というのは、
世界中にある本の中でも名作といわれている作品なんですけど、
日本ではほとんど知られていなくて。
でも著作権も切れてるんです。
ふつうは翻訳本の権利って高いんですよ。
出版権を購入したりすると、
向こうにもかなりのお金を払って出版する権利を取得して、
その後に翻訳するための翻訳料もかかってしまって・・・。
この原書『The Power of Concentration』というタイトルの
セロン・Q・デュモンさんが書かれたこの本は、
著作権がなかったんですね。
社内で、そういった良書がないか調べるプロジェクトをしていたときに、
この本を発掘して、出版されることになったんです。
一樹:
そんな経緯があったんですね。
鈴木さん:
で、なぜこの本を持ってきたかというと、
内容のことよりも本の作り方を伝えたかったんですよ。
例えば、『集中力』とタイトルを決めて
「デザインをどうしようかなぁ」って装丁家と打ち合わせをする時に、
なるべく僕はイメージをはっきりさせてからお願いしに行くんですよ。
売れっ子の装丁家であればあるほど、
遠慮してこちらがイメージを持たずにお任せモードで行ってしまうと、
たくさんある本の中の1冊に埋もれてしまうんです・・・。
一樹:
そうですよね。
鈴木さん:
年間でいったら、300冊ぐらいブックデザインを
手がける人たちですから。
それだったら、こっちからこういう本にしてほしいんだ、
こういう人に読んでほしいんだって
明確にしたほうが力を込めてくれるかなと。
300分の1にされたらたまったもんじゃないですから。
この『集中力』も10万部近く読まれていますけど、
一番よかったのが、帯に使わせていただいた鳥の写真なんです。
高砂淳二さんという有名な写真家の作品です。
この“集中力”というのが3文字のタイトルなんで、
「帯を幅広にして写真を使いたい」っていうのは、
最初から決めていました。
「何をどのように表現すれば“集中力”なのか」っていうところを
けっこう考えてですね。
いろんな写真家の作品を見せてもらって、
やっぱりお客様が本屋さんに行ったときに、
インパクトを残さないといけないという考えを集約して。
それで、いろいろな写真を見ている中で、
「シーンとした水辺に鳥がたたずんでいるのが集中力だ!!」
って思ったわけですよ。
じつはこの時、デュモンさんがアトキンソン名義で書いた
『記憶力』という作品の翻訳化も手がけていたので、
「鶴は千年、亀は万年」という普遍性のイメージを明確にして、
『集中力』には鳥を、『記憶力』にはウミガメの写真を使おうと決めました。
『集中力』の中を開いて見ていただくと、
ハワイのハレアカラという火山にたたずむ石の写真が扉に使われています。
鳥の帯の写真と中の石の写真で、
もう読者はこの本が持っている集中力ワールドを
感じてくれると思いました。
一樹:
こういう編集者の方の目線を知ると、
本ってより読みたいという想いがわきますよね。
杉ちゃん:
う~ん!そうだね!
できるまでがどういう想いなのかってね。
鈴木さん:
あとは細かいところですけど、
文章の見せ方ですね。
アイキャッチ的なものがあって、
小見出し風の文章が適度に出てくるんです。
それって、一本の原稿の中からそのまま
見出しのように使っているんですよね。
実際に見ていただくと分かると思うんですけど。
一樹:
ほんとですね!
ぜひ、直接手にとって見て頂きたいですね。
とても見やすいですし。
ちなみにこの『集中力』は何部ぐらい売れているんですか?
鈴木さん:
これは9万5千部ぐらい……約10万部ですね。
一樹・杉ちゃん:
すっごいな~!!
杉ちゃん:
すっごいぞ(笑)
鈴木さん:
この本は、そういう意味でもデザインや
構成がうまく活かされた本ですね。
一樹:
内容だけではなくて、その内容を活かすもころすも、
デザインや構成によって大きく変わるんですね。
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ジェームズ・アレンさんもそうですが、
セロン・Q・デュモンさんたちが活躍してた
1900年代始めと、どうも僕はご縁があるようです。
僕は輪廻転生を信じている
(理解している)一人ですが、
もしかしたら、あの当時、
僕も仲間の端くれとして
活動に参加していたのかも(笑)
それくらい、ニューソート運動は
スッと理解できるのです。
(実践したいとは思いませんが……苦笑)
『集中力』『記憶力』は今春、
ポケットサイズとなって書店様に並びます。
お楽しみに!
Posted by 七沖 | 1 月 2, 2009, 22:09:37