一樹:
吉本に入るまでに、仲間とコントやったりとかあったんですか?
てんつくマン:
ないないないない!!!
一樹:
そういうのも一切無かったんですか?
てんつくマン:
あ!一切無いというかね、高校の時の学園祭に鶴瓶さんが来たんや。
そのトークセッションの司会はしたわ!
一樹:
そうだったんですか!?
てんつくマン:
あぁ、あとオール阪神巨人さんも来たわ!
その時の司会もしたわ。
あぁ、そういうのちょっとあったかも知れんな。
一樹:
司会をされたんですね。
てんつくマン:
でも自分が吉本に行くなんて、全然考えて無かったしさ。
そんなん、滋賀県のアホな高校の奴が、
吉本とか芸能界に入るなんてさ、まず考えへんやん!
なぁ!
一樹:
う~ん、確かに。
てんつくマン:
大阪とかでさ、「うちの学校の先輩で吉本行ってる人がいて」とかやったら、
「あっ!ひょっとしたら、俺も行けるんちゃうんかな」とか思うんかも知れんけど。
そんなん一切考えて無かったからね。
だからあり得なかったね。
一番ね、自分の中で大きなきっかけになったのは、
そのさっきの三者面談の時に、担任に人生決められたくなくて
「吉本行く!」って嘘ついて、次の日みんなの前で発表されたやんか。
「やばいことなった!」と思って。
みんなは「就職活動どうなった?どうなった?」
「俺、まだ決まってないわ。でもええよな、軌保は!」って言われて。
一樹:
アッハッハッハッハ(大爆笑)
てんつくマン:
「俺、全然決まってないのにぃ~!」ってすごい焦って。
それで「これはやばい!」と思って、
本屋さんに行ったら、ちゃんと吉本興業の本があって。
で、開いたら「吉本の入り方」って書いてあって。
一樹:
そんな本あるんですか!?
てんつくマン:
あんねん!
一樹:
へぇ~~~!(驚)
てんつくマン:
「吉本興業商品カタログ」かなんかいうやつがね。
そこに「弟子になるか、専門学校に入るか、裏方から入るか」って3つ書いてあって。
で、専門学校は さんまさんが「嫌い!」ってラジオで言ってて。
「専門学校の奴は生意気や!」ゆうて。
「あぁ、ここ入ったら絶対さんまさんに嫌われる。これは嫌やな」と思って。
一樹:
アハハハハハ。
てんつくマン:
で、「裏方っていうのは、地味過ぎるから嫌な」と思って。
で、「弟子しかない!」と思って。
島田紳助さんのところに「弟子にしてください!」って行って、
夏に行ったんかな。
ほんなら「もう一回冬に来い。冬にもし弟子がいなかったら、
採ったるかも知れんから」って言われて。
それ言われてすごい舞い上がってもうて。
今まで「紳助、紳助」ゆうてたのに、
帰ってきたら「紳助さんがな」とか「紳助師匠がな」とか(笑)
一樹:
すでに師匠のように(笑)
てんつくマン:
クラスのみんなも、俺が弟子に入れるもんやと思ってさ。
みんなが「軌保は紳助の弟子になるらしいぞ」とかって。
「紳助さん、やろうが!」とかって注意するみたいに、
そんな有頂天になっとってん。
ほんで冬になって「そろそろ行こう!」と思って、紳助さんはラジオで
京都に来てたから、毎週会いに行ったら中に入れてもらえて。
毎週ラジオを聴かせてもらっとって。
ほんでも弟子になりたい奴らがいっぱい来とって、ライバルが。
そのライバルたちは休憩時間になったら、パパパーっと行って、
灰皿換えたり机拭いたりとかしよんねん。
一樹:
へぇ~、すごいなぁ。
てんつくマン:
弟子でも無いのにやで。
俺はそれを見て、気持ち悪いと思ったわけ。
一樹:
う~ん。
てんつくマン:
弟子がそれすんのはいいけど、弟子でもない奴がそんなことするっていうのは
「なんや、こいつら媚売りやがって、気持ち悪いなぁ」って、
俺が紳助さんやったらそう思うなと思って。
俺は敢えて「動かない」っていう方を選んだわけ。
一樹:
うんうん。
てんつくマン:
ただ一生懸命話を聴いて、
挨拶をしっかりしてみたいな感じにしようと思って。
で、いつか紳助さんが声かけてくれるやろうと思ったら、
一ヶ月たっても声かけてくれなくて。
「あれっ!?これなんかおかしいぞ!
紳助さんの態度がちょっと俺に冷たいぞ」ってなってきて。
あぁ、これは俺から切り出さなあかんと思って。
「あの夏に来て、冬にもう一回来て、弟子にして欲しいんですけど」って言ったら。
「あかん!お前はヌボーっとしてるからあかん!
この一ヶ月間見てきたけど、お前は弟子に合わん。帰り!」って言われて。
ほんで夜中やったかな、京都駅から2時間か3時間歩きながら
「お前はあかん!お前はあかん!お前はあかん!」っていう言葉が
ずーーーっと頭の中に回りながら歩いとって、
でも途中で、落ち込んでるのが段々腹立ってきて・・・。
「何があかんねん!!!なにが島田紳助やねん!
なんぼのもんじゃい!」とか最後の方は思うようになってきて。
一樹:
アッハッハッハッハ(大爆笑)
てんつくマン:
でもこのまま滋賀県に、学校には帰れないと思ったわけよ。
「紳助さんのところ行ってくるわ」とかって言ったから。
ほんで帰ってこられへんと思って。
次の日、京都花月に行って、出てくる人出てくる人みんなに
「弟子にしてください!弟子にしてください!」って一人一人に頼んで。
あの桑原和男とか島木ジョージとか・・・
一樹:
島木ジョージ(笑)?
てんつくマン:
何を学ぶねんな!
一樹:
アッハッハッハッハ(大爆笑)
てんつくマン:
「ポコポコヘッドは学ばれへんやろ!」みたいなさ。
「二代目ポコポコヘッドになってもしょうがないやろ!」みたいなさ。
一樹:
アッハッハッハッハ(大爆笑)
てんつくマン:
池野めだかさんやみんなに「弟子にしてください!弟子にしてください!」って言ったけど、
誰も弟子にしてくれへんかったよね、やっぱり、ダメだったよね。
一樹:
そこからはご自分で?
てんつくマン:
そっから「もうあかんわ!もう専門学校しかないわ!」と思って
専門学校に電話かけたら「願書出すのは終わりました」って言われて。
一樹:
あぁ~。
てんつくマン
元、吉本のお笑い芸人でありながら、路上詩人として活躍。 映画監督の夢を持ち、2003年には映画「107+1~天国はつくるもの~」を製作。 現在では、映画を通して全国で上映&講演会を開催。 環境問題や海外支援にも感心を持ち、全国を飛び回っている。
ホームページ(http://tentsuku.com/)
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